概要
Time Columnsでは、日本語サイトを母艦に、英語版サイトを /en/ 配下に追加して運用していました。
その流れで、今回は試験的にスペイン語版サイトを /es/ 配下に立てました。
対象にしたのは、すべての記事ではありません。まずは、Codex、生成AI、Web運用、多言語サイト運用、LLOに関する記事を中心に、スペイン語版トップと5本の記事、さらに「このサイトについて」と「プライバシーポリシー」を用意しました。
重要なのは、これは単なる翻訳実験ではなく、多言語サイトを静的HTMLでどこまで低コストに増築できるかの実務検証だという点です。
なぜスペイン語版を試したのか
英語版を作ってみると、多言語展開の基本構造が見えてきます。言語別トップページ、言語別記事URL、canonical、hreflang、sitemap.xml、内部リンク、About、Privacy Policy。
これらが揃えば、別言語の記事もサイト内の正式なページとして扱えます。
そこで次に考えたのが、英語以外の言語でも同じ構造を使えるのかということでした。
スペイン語は話者数が多く、生成AI、Web運用、SEO、静的サイト、Codexのようなテーマとも相性があります。英語圏ほど情報が飽和していない可能性もあるため、小さく試す価値があると判断しました。
/es/配下にした理由
スペイン語版は、別ドメインやサブドメインではなく、/es/ 配下に置きました。
理由はシンプルです。同じGitHubリポジトリ、同じCloudflare Pages、同じCSS、同じsitemap.xmlで管理できるからです。
小規模な検証段階で、言語ごとにインフラを分ける必要はありません。むしろ、最初は同じ静的サイト内に言語別ディレクトリを作る方が、運用負荷を抑えられます。
/es/
/es/about/
/es/privacy-policy/
/es/chatgpt/codex-automation-list/
/es/chatgpt/what-is-codex/
/es/column/japanese-draft-english-site-publishing/
/es/column/autonomous-english-site-expansion/
/es/column/llm-learning-optimization/
最初に作ったページ
今回作ったのは、スペイン語トップ、5本の記事、About、Privacy Policyです。
最初から全記事をスペイン語化するのではなく、テーマが伝わりやすい記事だけを選びました。
- Codexで自動化できること一覧
- Codexとは
- 日本語原稿チェックから英語版サイト公開まで自動化した話
- 日本語サイトから英語版サイトのデプロイまで自律増築した話
- LLM Learning Optimization(LLO)とは
この5本は、スペイン語版サイトを立てる意味と相性が良い記事です。CodexでWeb運用を自動化する話、多言語サイトをAIで増築する話、AI時代に情報構造をどう設計するかという話がつながるため、少ない本数でもテーマ性を出しやすくなります。
翻訳ではなく、スペイン語版ページとして作る
スペイン語版も、単純な直訳にはしていません。
日本語記事をそのままスペイン語に置き換えるだけでは、英語版のときと同じく少し弱くなります。
多言語サイトの記事は、SNSの自動翻訳とは違います。検索され、URLを持ち、sitemapに入り、内部リンクされ、canonicalやhreflangを持つ正式なWebページです。
そのため、本文だけでなく、title、meta description、canonical、hreflang、BreadcrumbList JSON-LD、visible breadcrumb、目次、関連記事、フッター、sitemap.xmlまで含めて整えます。
ここまで整えることで、スペイン語版は単なる翻訳テキストではなく、サイト内の独立した情報資産になります。
GDPRを意識して計測を軽くした
今回、スペイン語版で特に意識したのは、Cookieやアクセス解析です。
日本語版や英語版ではGoogle AnalyticsやClarityを使うページがありますが、スペイン語版は試験的な情報提供サイトとして、/es/ 配下の計測を軽くしました。
具体的には、スペイン語ページにはGoogle Analytics、Google Tag Manager、Microsoft Clarity、独自の追跡Cookieを入れていません。
スペイン語版のPrivacy Policyにも、/es/ 配下では独自のトラッキングCookieやアクセス解析を使わないことを明記しました。
これは、スペイン語圏の読者がEU圏に含まれる可能性もあるためです。最初から大きな同意管理バナーを作るより、まずは情報提供サイトとして、計測しない設計にした方がシンプルです。
日本語サイトのレスポンスには影響するのか
静的サイトなので、スペイン語ページを追加しても、日本語ページのレスポンスには基本的に影響しません。
WordPressのように、DBやPHPで毎回ページを生成しているわけではありません。Cloudflare Pages上で静的HTMLとして配信しているため、/es/ のファイルが増えても、日本語ページの表示処理が重くなるわけではありません。
影響があるとすれば、sitemap.xmlのURL数が増えることや、トップページにスペイン語版へのリンクが追加されることくらいです。
今回も、HTMLファイル数とsitemap URL数を確認し、リンク切れ、JSON-LD、XML、空白エラーを検証しています。
Codexで進めた工程
実際の作業は、Codexでかなりまとめて進めました。
/es/ディレクトリを作る- スペイン語トップを作る
- 5本の記事をスペイン語版として作る
/es/about/を作る/es/privacy-policy/を作る/es/配下の計測を軽くする- フッターに運営国と問い合わせ対応言語を明記する
- 日本語・英語・スペイン語のhreflangを追加する
- sitemap.xmlにスペイン語URLを追加する
- 内部リンクチェックを行う
- JSON-LDを検証する
- XMLと差分を確認する
- GitHubへpushする
- Cloudflare Pagesで公開する
手作業でやると、かなり細かい作業です。特に、言語別URL、相互リンク、sitemap、フッター、Privacy Policy、計測設計まで含めると、単なる翻訳作業ではありません。
Time合同会社での考え方
Time合同会社では、AIを単なる文章生成ツールではなく、Web運用の実装速度を上げる存在として見ています。
今回のスペイン語版も、記事本文を作るだけではなく、URL設計、メタタグ、hreflang、sitemap、内部リンク、Privacy Policy、軽い計測設計、GitHub pushまで含めて進めました。
これは、多言語サイト制作の小さな実験であると同時に、今後のWeb運用の変化を感じる作業でもあります。
多言語化は、以前よりずっと軽く試せるようになっています。大事なのは、全言語で完璧なサイトを一気に作ることではありません。小さく立てて、構造を作り、反応を見て、必要なら育てることです。
まとめ
今回は、Time Columnsのスペイン語版サイトを /es/ 配下に立てました。
最初に作ったのは、スペイン語トップ、5本の記事、About、Privacy Policyです。さらに、GDPRを意識して計測を軽くし、スペイン語ページは情報提供サイトとして公開しました。
多言語サイトは、単に翻訳すればよいわけではありません。URL、canonical、hreflang、sitemap、内部リンク、Privacy Policy、フッター、問い合わせ対応言語まで含めて、サイトとして成立させる必要があります。
生成AIとCodexを使うことで、この工程はかなり短くできます。こうした小さな実験を積み重ねることで、Webサイト運用の可能性はかなり広がると感じます。
